ナポレオンと2人のマリー
日本では、フランスチーズの代名詞ともいうべきカマンベール。
もともとは、ノルマンディーの小さなカマンベール村でつくられたものがいつしか、「カマンベール」というチーズの名前になったのです。
フランス革命後の混乱期にこの村に住む(近くのヴィムーチェ村という説もある)マリー・アレルというおばさんの元へ難をのがれたひとりの僧侶が身を寄せました。
この僧侶はブリーのチーズづくりの技術をもっていて、その指導のもとにマリーおばさんがつくり出したのがカマンベールの始まりだ、と言うのです。
一方、このあたりにはそれ以前から似たようなチーズがあって、マリーおばさんはそれを近郷に広めただけだ、と言う人もいるのです。
その後、おばさんは同じマリーという名の娘に製法を伝え、娘の結婚相手が、カマンベールの増産に努めるのです。
さらに、その息子が鉄道の開通式にやって来たナポレオン3世に献上して大いに気に入られ、チュイルリー宮に届けるように要請され、ますますカマンベールの人気は高まったということです。
